市場は「いちば」か「しじょう」か?
日本の台所と呼ばれ、水産物、青果物を扱う「築地市場」。「つきじいちば」とも「つきじしじょう」とも呼ばれていますが、一体、どちらの呼び方が正しいのでしょうか? Wikipediaによると、両方の読み方が記載されています。
そこで、「イチバ」と「シジョウ」について調べてみると……。
イチバとは、魚市場、青物市場というように、場所を指す場合に使用する言葉。対するシジョウは、売手市場、卸売市場というように、経済的な機能を表す場合に使用する言葉とありました。さらに、「現在では従来『イチバ』と呼んだものを『シジョウ』と呼ぶ慣用が広く一般化してきており、『イチバ』はごく小規模のものという考えが当事者の間に強い」とありました。
ということは、もともとは「ツキジイチバ」と呼んでいたのに、比較的最近になって「ツキジシジョウ」と呼ぶようになったとも解釈できます。
築地市場と築地場外市場
しかし、よくよく調べてみると、「築地市場」の正式名称は「東京都中央卸売市場 築地市場」。そう、一般消費者ではなく、許可を受けたプロの仲買人などがセリ(競売)などで買い付けをする「プロのためのプロの市場(いちば)」。場所も表しますが、経済的な機能も表します。ということは、「イチバ」であり、「シジョウ」でもあるということです。つまり、卸売市場ではない市場は「いちば」と呼び、卸売市場である市場は「しじょう」と呼んで区別したほうがいいようです。
大阪在住時、何度か足を運んだことのある浪速の台所こと「黒門市場」の読み方は「くろもんいちば」。京の台所こと「錦市場」は「にしきいちば」。ともに「シジョウ」とは呼ばず「イチバ」としか呼ばないのは、卸売市場ではなく、商店街のような形態だからなのでしょう。
話は築地市場に戻りますが、検索を進めると東京都に11か所ある中央卸売市場のホームページ「東京都中央卸売市場」のQ&Aページがヒットし、正式名称が載っていました。正解は「築地市場(ツキジシジョウ)」でした。
しかし、ここでさらなる問題が!? 築地には、今話題に上げた築地市場を指す「場内市場」の外側、つまり築地市場に隣接した場所に「場外市場」というものがあるんです。そして、その名称が「築地場外市場」。大阪の黒門市場、京都の錦市場のような形態なのですが、調べてみると「築地場外市場 公式ホームページ」というものがあり、そこから「築地食のまちづくり協議会事務局日記」というブログに飛ぶと「市場はいちば、しじょうのどちら?」という記事があって、そこで「『築地市場』は施設の名称ですので、つきじしじょうが正解です。築地場外市場は、つきじじょうがいしじょうが正解です」とあるのです。まあ、後日のコメント欄には「築地場外市場は、つきじじょうがいいちばでも間違ってない気がしてきました」ともありますが……。
ディレクターは「シジョウ」読み
「築地場外市場」は経済的機能を表す卸売市場ではないのですから、黒門市場や錦市場のように「イチバ」と読むほうが正解のような気がするのですが、ディレクターさんに訊ねると「ツキジジョウガイシジョウ」という答えが返ってきました。はたして真相は?
でも、「『イチバ』はごく小規模のものという考えが当事者の間に強い」とありますし、築地場外市場の関係者がブログで「シジョウが正解」と言っているので、シジョウで正解なのかもしれません。

コメント