家出のすすめ/寺山修司 角川文庫
家出のすすめ/寺山修司
1972/3/25初版、角川文庫
「「書を捨て、街に出よう」――若者の未来の自由は、親を切り捨て、古い家族関係を崩すことから始まる――。愛情過多の父母、精神的に乳離れできない子にとって、本当に必要なことは何なのか?「家出のすすめ」「悪徳のすすめ」「反俗のすすめ」「自立のすすめ」と4章にわたって、現代の矛盾を鋭く告発する現代の青春論」。
ビブリア古書堂の事件手帖
歌人、俳人、詩人にして劇作家。そして演劇実験室「天井桟敷」の主宰者として有名な、故・寺山修司。「家出のすすめ」「悪徳のすすめ」「反俗のすすめ」「自立のすすめ」という4章から成る反道徳的な文章で、その中の最初の章である「家出のすすめ」を表題にした1冊。
役者を志す以上、寺山修司を読まねば! ということで、高校生の頃に読んだ寺山修司の1冊が、この「家出のすすめ」。当時は全く意味が分からず、「なんだこれ? 全然、芝居に関係無いや」という感想で内容さえも忘れてしまっていたが、先日、「ビブリア古書堂の事件手帖5~栞子さんと繋がりの時~」を読んだことで寺山修司を読み直してみようと思い、約30年ぶりに再読了。
日本の国民的漫画「サザエさん」の性生活を始めとする性に関するタブーとか、家制度から離れて自立しろなど、この文庫本が「あさま山荘事件」のあった1972年発行ということは、単行本は2~3年前、学生運動華やかなりし頃の出版のはず。当時としては、かなり世間を騒がせた非常識な過激な文章であったことでしょう。
ところで、「悪徳のすすめ」の章にある「博物館で殺された」という文章で、日本大学の大学祭で映画科の学生が作った「グロテスク博物館」なるものあるが、これが寺山さんの創作なのか本当にあったことなのかが非常に気になる。イモリを壁に針で打ち込んだり、兎の腹を裂いたり、鼠を焙ったり……。

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