美食倶楽部/林真理子 文春文庫

美食倶楽部/林真理子 文春文庫

美食倶楽部/林真理子
2010/12/10初版、文春文庫(1989/7、文春文庫刊行の新装版)

ふぐの白子、蛙の煮込み、鮒鮨に鶏の水炊き。モデルクラブの女社長・三十三歳の祥子の楽しみは食べること。美食の秘密をちりばめた表題作他、広告代理店のエリートと流行作家の不倫「幻の男」、由緒ある高級住宅地を舞台にした人間洞察の傑作「東京の女性(ひと)」。食欲、男、そしてプライドに踊る都会の女たちを描く、充実の小説集。
口の中に、極楽 男よりも、極楽 食道楽の女社長、祥子が出会ったのは、食べることに興味がない男―― 人生と美味が絡み合う充実の中篇集〈新装版〉」。

女性の視点

コピーライターとして活動したのちに作家となった林真理子さん。直木三十五賞、柴田錬三郎賞、吉川英治文学賞などの賞を受賞し、また多くの賞の選考委員も務めるなど、日本を代表する作家の1人と言っても過言ではない存在。

3篇から成る作品で構成された1冊ですが、表題である「美食倶楽部」はその中の1篇から取ったもの。この作品が上梓された当時、林真理子さんは30代半ばで独身のキャリアウーマン。そのことが、ものの見事に作品に反映されています。

読みやすい文章ではあるのですが、男と女のドロドロした部分とか人間の嫌な面を扱っているので、読んでいて前向きになるようなものではありません。あくまでも女性の視点で描かれていて、男が格下に感じられる描写も多々あり、そう言った意味では、やはり女性向けの作品なのでしょうね。発表から四半世紀以上が経った現在の女性の「美食倶楽部」評は、当時の女性と同じなのか、それとも違うのか、ちょっと気になります。

コメント

  1. あやめ より:

    つい先ほど、テレビ番組で林真理子さんを拝見しました。
    ご自身も食通でいらっしゃいますし、お話も面白いですね。
    大学の講義などなさったら、とても楽しいだろうなと思いました。

  2. 優成 より:

    なんとタイムリーな! でも、林真理子さんは昔から問題発言が多い人なので、どうなのでしょうね?

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