香菜里屋を知っていますか/北森鴻 講談社文庫

香菜里屋を知っていますか/北森鴻 講談社文庫

香菜里屋を知っていますか/北森鴻
2011/4/15初版、講談社文庫(2007/11 単行本)

ビアバー香菜里屋は、客から持ちこまれる謎がマスター・工藤によって解き明かされる不思議な店――。常連客は、工藤による趣のある料理とともにこの店を愛していた。だが、その香菜里屋が突然たたまれてしまう。そして若かりし頃の工藤の秘密が明らかになる。シリーズ完結編。未完となった「双獣記」も収録」。

三軒茶屋にある素敵な料理の数々が登場するビアバー「香菜里屋」を舞台に、マスターが客の話だけから推理する安楽椅子探偵ものの短編ミステリ「香菜里屋」シリーズの第4作にして完結編。1作目は6篇、今作は2、3作目同様5篇+シリーズとは関係の無い、未完となった「双獣記」から成る構成。ある理由で久しぶりの再読。

北森鴻さん

例え完結を迎えても、作者が生きていたら、いつか再会できる可能性があるのですが、北森鴻さんは5年前に鬼籍に入られた方。もう、工藤に会うことは叶わない。でも、僕個人の感想としては未完で終わるよりは良かった。この最終巻で工藤の秘密が明かされ、香月との確執、なぜ工藤がビアバー「香菜里屋」を開いたのか、どうして店名が「香菜里屋」なのかも判明する。工藤の推理力の秘密は謎のままだが……。

表題にもなっている最終作「香菜里屋を知っていますか」では、ビアバー「香菜里屋」の常連客という設定で北森鴻氏のほかの作品の登場人物たちも登場。北森ファンには心憎い演出になっている。同じ理由で僕は永井豪、松本零士、水島新司、海堂尊、堂場瞬一作品が好きだ。しかし、僕はなぜか北森作品の「蓮丈那智フィールドファイル」「旗師・冬狐堂」「テッキ&キュータ」「裏京都」「佐月恭壱」といったシリーズものに食指が動かず……。北森作品が好きなのに、なぜなんだろう? でも、近いうちに読むんだろうな(^^)。

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