世界にひとつだけの本/北阪昌人 PHP文芸文庫
世界にひとつだけの本/北阪昌人
2014/9/22初版、PHP文芸文庫(2011/5、PHP研究所より単行本)
「全国から多くの共感の声が寄せられる人気ラジオ朗読番組『Sound Library~世界にひとつだけの本~』の原作小説。――東京は神田神保町の旅行会社に勤める月原加奈子38歳。「逆に」が口癖のお客に誘われた“逆にいい桜”の咲く意外な場所、求婚されて悩む級友が旅先で見つけた“答え”など、加奈子の小さな日常が、心に温かな余韻を残していく――。人生を抱きしめたくなるハートフル・ストーリー待望の文庫化」。
2010年4月にJFN系のFM局でスタートした朗読ラジオ番組「Sound Library~世界にひとつだけの本~」。TOKYO-FMでは毎週土曜日の25:00~25:30に放送されているようです。その2010年4月から2011年11月までにオンエアされたものに加筆・修正し、再編集したものが本書「世界にひとつだけの本」。本棚に「北阪昌人」という知った名前を見つけ、「北阪さん、小説も書いているんだ!」と手に取った1冊だったのですが、脚本に手を加えて小説の体裁に整えたもののようです。
たまに前後編、前中後編がありますが、基本的に毎話7ページで完結する短編集。男性作家なのに38歳の女性の機微がリアルに描かれ、本当に北阪さんは男性なのだろうか? と思ってしまうほど感心することしきり(^^)。女性が主人公の女性視点で書かれた作品ですが、男性が読んでも聞いても癒される良い内容でした。
北阪昌人さんとの出会い
僕と北阪さんとの出会いは、1998年(平成10年)12月の日本大学藝術学部江古田キャンパスで行われた「千葉守 ラジオドラマ制作実習ゼミ」(正式名称は忘れてしまいましたが、こんな感じのゼミでした(笑))。日本大学藝術学部放送学科の学生さんが、1年間の締めくくりとして授業の終わりのほうでプロの役者を使って録音・編集し、ラジオドラマ作品を1本完成させるという授業の一環でのこと。そのゼミで選ばれた題材が北阪昌人さんの「水の行方」で、プロの役者の1人として呼ばれたのが僕という関係でした。
「千葉守ゼミ」の記念すべき初年度ということもあり、年末の収録時に北阪さんも見学にいらっしゃってお会いしたのだ。当時、僕はNHKのラジオドラマによく出演していたため、ラジオドラマの脚本を多く担当なさっている北阪さんと共通の知り合いがいて、収録後の打ち上げで話が合い、年賀状のやり取りをする間柄に。しかし、ここ数年は転居先不明で年賀状が戻ってきてしまい、音信不通状態ですが(^^;。
確かプロを使った収録実習は数年続き、僕は初年度と2年目、そして最後の年に呼ばれた記憶が……。当初はゼミ生、もしくは演劇学科や演劇サークルの学生さんが4~11月の通常授業で登場人物を演じていたのですが、途中からは声優の卵や新人声優が演じることに。今では人気声優となった阪口周平くん、水島大宙くんと初めて出会ったのも、この日大の千葉守さんのゼミでした(^^)。

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