すごい!アニメの音づくりの現場/ハイパーボイス 雷鳥社
すごい!アニメの音づくりの現場/ハイパーボイス
2007/9/20初版、雷鳥社
助っ人やアシスタント的なことは極々たま~にしているのですが、4月から約15年ぶりに養成機関でレギュラー講師をやることに。そこで、何か参考になる本は無いかなと物色していたら、たまたま見つけたのが、この本。こんな、ちょっとマニアック系の本が出ていたなんて!?
8年前に出版された本だけれど、当時から代わることなく日本のアニメーションの音作りをトップで支えて続けている音響プロデューサー、音響監督、ミキサー、効果、選曲のプロ12人からなるインタビュー集。その12人とは、なかのとおる、本山哲、三間雅文、田中英行、平光琢也、たなかかずや、若林和弘、市川修、西尾大介、水野さやか、石野貴久、川崎公敬(登場順、敬称略)と錚々たる面々。
水野さんと石野さん以外は面識があるため読んでいて非常に面白かったし、またタメにもなった。しかしそれは、自分が同じ側の人間で、それなりに知識もあり、人となりを理解しているから言えること。この本を読んで感心するのは、恐らく、アニメの音響について何も知らない人だけだろう。少しでも興味、知識のある人ならば物足りないはず。
アニメ音響関係、将来への危機感
音の職人に焦点を当てた着眼点は認めるけれど、このインタビュー集は非常にもったいない内容。もっと良い話がいっぱい聞けるはずなのに内容があまりにも浅過ぎる。恐らく、本書における人名を含む誤字脱字、注釈の内容間違いなどからして、アニメに対して熱い魂を持っていない、いや、アニメを知らないライターによって作られたのだろう。少しでもアニメーションの知識があれば気付くであろう初歩的なミスが、ちらほらと目に付くし……。
そんな厳しい評価を付けた本だけれど、声優を目指している人、現役の声優さん、そしてアニメーションに携わっている人たちに読んでほしい。音作りのスペシャリストたちが、どのように考え、思い、苦しみながら仕事をしているのか。そして、どういう人材を求め、現在のアニメ制作現場を心配し、将来に危機感を抱いているのかが分かるから。

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