おいしいコーヒーのいれ方Ⅰ キスまでの距離/村山由佳 集英社文庫

おいしいコーヒーのいれ方Ⅰ キスまでの距離/村山由佳 集英社文庫

おいしいコーヒーのいれ方Ⅰ キスまでの距離/村山由佳
1999/6/25初版、集英社文庫(1994/9、単行本)

高校3年になる春、父の転勤のため、いとこ姉弟と同居するはめになった勝利。そんな彼を驚かせたのは、久しぶりに会う5歳年上のかれんの美しい変貌ぶりだった。しかも彼女は、彼の高校の新任美術教師。同じ屋根の下で暮らすうち、勝利はかれんの秘密を知り、その哀しい想いに気づいてしまう。守ってあげたい! いつしかひとりの女性としてかれんを意識しはじめる勝利。ピュアで真摯な恋の行方は…

村山由佳さんは2003年、「星々の舟」で第129回直木三十五賞を受賞した作家さん。僕の大好きなラジオドラマ枠の1つに、僕自身も一時期、いろいろな作品に出演させていただいたNHK-FMの「青春アドベンチャー」という番組があるのですが、その青春アドベンチャーで1997年から2006年という長きに渡ってシリーズ化されたのが、今回読んだ「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ。

不幸にも、僕はシリーズ1、2と聴く機会を逃し、「途中からなんか聴けるか!」と意識的に聴かないでいたら、あれよあれよと原作第一部終了の10作品全てがシリーズ化!? 長谷川真弓さんが“かれん”役だっただけに、聴かなかったことが非常に惜しまれる。「こんなに何度も『青春アドベンチャー』でシリーズ化されるなんて、どれだけ魅力的な作品なんだろう。原作を読んでみようかなあ」と思ったものの、なぜか今日に至るまで読む機会に恵まれませんでした。

 

2006年、2002年の青春アドベンチャー「アクアリウムの夜」で知り合った脚本家の今井雅子さんが、村山由佳さんの「天使の卵-エンジェルス・エッグ」を原作とする市原隼人さん、小西真奈美さん、沢尻エリカさん出演の映画「天使の卵」の脚本を担当。「『おいしいコーヒーのいれ方』の作家さんだ! 読んでみようかな」と、村山作品を手に取る機会に恵まれたことはあったのですが(^^;。

というわけで読後の感想ですが、恋愛小説だったのね。しかも、青春小説でもある! 「おいしいコーヒーのいれ方」なんてタイトルだから、てっきりコーヒーにまつわる淡々とした日常生活のオムニバス物語と勝手に思い込んでおりました(笑)。

現実にはあまり無いと思われる人間関係。そして、その間で繰り広げられる恋愛。しかも、かなりプラトニックだ。作家デビューをして数年、まだ新人のころに書かれたはずなのに文章がしっかりとしていて、とても読みやすい。

それにしても一体全体、2人の今後はどうなるのか? 「ああ、途中からでいいからラジオドラマを聴いておけばよかった」というのは後の祭りだ……。

ところで、タイトルでもあるくらいなのだから、おいしいコーヒーのいれ方レシピって、この後を読み続ければ出てくるのかな? コーヒーが大好きなもので、おいしいコーヒーのいれ方、ぜひとも知りたいです(^^)。

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