アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅲ/深町秋生 幻冬舎文庫
アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅲ/深町秋生
2013/6/30初版、幻冬舎文庫(書下ろし)
「自殺とされた夫の死の真相に迫る警視庁上野署の八神。警察による証拠改ざんの疑いが増す中、執念で掴んだ手がかりは、新宿署の五條の存在だった。権威と暴力で闇社会を支配する五條に、八神は命を賭した闘いを仕掛ける。硝煙の彼方に追い求めた真実は見えるのか? 美しくも危険すぎる女刑事が疾走する警察小説シリーズ、壮絶なクライマックスへ」。
三部作の最終巻
ついに、三部作の最終巻である「アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅲ」を読了。読む前は、物語のクライマックスである完結編となる最終巻なのに「ページ数が少ない……」と、ちょっとした失望感が漂ってしまった。実は3巻は1巻とほぼ同じページ数なのだが、1、3巻より100ページ以上も多かった2巻を読んだすぐあとだけに、「なんで、こんなにページ数が違うの?」という感情が強く出てしまった(^^;。しかし、主人公・八神瑛子の復讐劇を終わらせるのに納得の敵、そして内容。ページ数の少なさを補って余りある出来だった。これで終わりだなんて、もったいない!! と思えるくらい。
2巻「アウトクラッシュ」では、実在の組織や人物をモデルにしていたが、今作ではそういうキャラクターは登場していない。しかし、警察社会の裏側で、こういう黒幕が実際にいたとしても不自然ではないような気がする。この作品まではひどくないにしても、警察の天下り先である交通安全協会やパチンコ業界では、昔から「警察利権」といった言葉でマスコミをにぎわせているし……。
さて、作者が自身のサイトで続編を匂わせる発言をしていただけに、確かに次に続いてもおかしくない終わり方だった。けれど、この「アウトサイダー」が出版された2013年6月以降、2年半近く経つ2015年11月現在、続編、もしくは派生作品すら出ていない。魅力的なキャラクターもいっぱいいることだし、「八神瑛子シリーズ」はもとより、スピンオフで「組織犯罪対策課シリーズ」なるものも、ぜひ、展開してほしいものだ(^^)。
・アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子/深町秋生 幻冬舎文庫
・アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅱ/深町秋生 幻冬舎文庫

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