実録! 平成日本タブー大全Ⅰ/著者多数 宝島社文庫

実録! 平成日本タブー大全Ⅰ/著者多数 宝島社文庫

実録! 平成日本タブー大全Ⅰ/著者多数
2006/6/5初版、宝島社文庫
(2005/6刊行「別冊宝島Real064 実録!平成タブー大全」改訂)

戦後日本の三大タブーは「菊」「鶴」「菱」と言われてきた。菊は皇室、鶴は創価学会、菱は山口組である。本書はこれらのタブーを筆頭に、マスコミが触ってこなかったトピックスを徹底取材。皇室血統タブーから吉本興業と暴力団の交友、えせ同和事件簿、在日特権、格闘技団体の闇、警察とパチンコ業界の癒着、TV・新聞とサラ金の蜜月関係……平成日本の“聖域”に斬り込む渾身のノンフィクション!」。

本当にタブーなのだろうか?

インターネットが登場する前までは、こういったタブー関係の本が出版されると、結構騒がれたものだ。しかし、インターネットの登場以降、「日本の象徴である天皇家には朝鮮系の血が入っている」とか「天皇の血統は過去に途切れている」、また「被差別部落の同和問題」や「芸能事務所と暴力団の関係」というものは、2ちゃんねるを代表するBBSや個人のブログなんかに平気で書かれている。誰が書いたのか本気で調べれば分かるはずなのに消えることもなく、何年もタブーとされている記事が掲載されている。そういったものを偶然見つける度に、

「これらは、本当にタブーなのだろうか?」

と、不思議な思いをしていたが、この「実録! 平成日本タブー大全Ⅰ」のまえがきにある一文、
現代のタブーは、実は皇室や宗教団体や暴力団がつくっているわけではない。マスメディアが、政・官・業と一体となった護送船団にしがみつき、「見ざる・聞かざる・言わざる」を基本原則にすえて仕事をしているため、発生しているところ大なのである。知っているのに書かない、伝えない……
を読んで納得した。

そうだ、確かにそうだ。マスコミが遠慮して記事にしないから、「これらはタブーなんだ。触れてはいけないんだ」と勝手に思い込んで、いや、思い込まされていたのだ。タブー視されている本体から圧力も何も無いのに、マスコミが勝手に自粛してタブーとしている。そういったものが、いかに多いことか。

放送禁止用語

ナレーションやアニメのアテレコ仕事などをしていても、そういった自粛はよくある。関係者に不快な思いをさせるために使わないように厳命されている「放送禁止用語」というものがあるが、その放送禁止用語の辞書に載っていないにも関わらず「この表現は危ないかもしれないから変えよう」と、グレーゾーンの表現をなるべく使わないようにする、いわゆる「放送自粛用語」がひんぱんに生まれている。それらは日々、増え続け、決して減ることは無い。そういった禁止・自粛用語が入っているために再放送ができなかったり、DVDやブルーレイといったメディア化されない、かつての名作がどれだけ存在することか……。

しかし、これらを逆手にとって脅しをかけ金品を要求する団体が存在することも、また事実。企業側としては、全ての団体に確認を取るには手間も時間もお金もかかるため、「それだったら、面倒くさいからいっそのこと封印しよう!」という考えで、放送禁止などの措置を講じてしまうらしい。この「実録! 平成日本タブー大全Ⅰ」の中にも、マスコミとは関係無いが、「えせ同和行為の被害と手口」というタイトルで、似たようなことで金品や権利を要求する団体のことが書かれてあった。

話を本書に戻すが、僕には「民主党の衆議院議員・石井紘基刺殺事件」以外、ちょっと物足りなかった。この事件が起きた13年前、「これは暗殺だろう」と多くの人が思い、僕もそう思った1人でしたが、この本を読むまで、すっかり忘れていました(^^;。確かに、「ああ、過去にそんなことがあったなあ。こんな理由だったんだ」とか、「へ~、こんなことがあるんだ」とタメにはなったが、「でも、そんなにタブーと言えるほどのものかな?」と思うような内容ばかり。でも、本当にタブーだったら、自分の命が危ないから書けないよなあ。

そういえば、2010年に亡くなった警察出身のジャーナリスト・黒木昭雄さんの自殺説も真相はどうなんだろう? あれも、いろいろな疑惑が取り沙汰されたけれど闇のままだ……。

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