花の下にて春死なむ/北森鴻 講談社文庫
花の下にて春死なむ/北森鴻
2001/12/15初版、講談社文庫(1998/11 単行本)
「年老いた俳人・片岡草魚(かたおかそうぎょ)が、自分の部屋でひっそりと死んだ。その窓辺に咲いた季節はずれの桜が、さらなる事件の真相を語る表題作をはじめ、気の利いたビアバー「香菜里屋(かなりや)」のマスター・工藤が、謎と人生の悲哀を解き明かす全六編の連作ミステリー。第52回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門受賞作」。
東急新玉川線
三軒茶屋にあるビアバー「香菜里屋」を舞台に、マスターが客の話だけから推理する安楽椅子探偵ものの短編ミステリ「香菜里屋」シリーズの第1作。ミステリでありながら素敵な料理の数々が登場するというグルメ小説でもある。そんな「花の下にて春死なむ」を、ある理由で久しぶりの再読。
作者である、故・北森氏が駒澤大学出身、さらに三軒茶屋の居酒屋でアルバイトをしていたことがあるからか、舞台は東急田園都市線の三軒茶屋。出版当時の1998年は田園都市線ではなく、まだ「東急新玉川線」だった。渋谷~二子玉川間も田園都市線になったのは2000年の夏から。かくいう僕も駒澤大学出身でこの辺りに住み、三軒茶屋にあった「帰ってきたウルトラマン」の南隊員、「キカイダー01」のイチローこと池田駿介さんのお店「01チェーン」のお手伝いをしていたこともあって、三軒茶屋は慣れ親しんだ土地であり、今でもよく訪れる場所だ。作中、そんなに三軒茶屋の描写があるわけではないけれど、やはり読んでいてワクワクする。
この香菜里屋シリーズは全4冊で、僕の感想としては、この1冊目はややイマイチ。なので、この「花の下にて春死なむ」を読んで挫折し、2冊目以降を読んでいないという人はもったいない。ぜひ、「桜宵」「蛍坂」「香菜里屋を知っていますか」と全冊読んでほしい(^^)。

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